モラルハラスメント

モラルハラスメントとはなんでしょうか。モラルハラスメントとは、言葉や態度により相手方を精神的に攻撃することです。

モラハラと略されることもあります。相手方は、自分が道徳(モラル)的に正しいと装っており、被害者は、自分が悪いと思い込まされていることが多いです。

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モラルハラスメントを行う夫(妻)は、DVとは異なり、殴る、蹴るなどの身体的暴力を行うわけではありません。しかし、相手の尊厳を傷つける言葉や態度によって、相手の心を痛めつけます。

 

ところが、そのような夫に限って、会社や家庭の外では、上手に人づきあいをしており、むしろ、仕事ができる、とか、人格者であるとか、良き夫、良き父であると思われていることも少なくありません。したがって、モラハラの被害は周囲に分かりにくく、被害者本人でさえ、自分がモラハラの被害に遭っているとは思っていないことがあります。

 

ご相談に来られて、はじめて、自分がモラハラの被害に遭っていたと気づかれる方も多いです。
 
モラハラの特徴はなんでしょうか。
 

①自分が常に正しく、自分が相手より絶対的に優位だと考えている。

②周囲の人間から良き夫、良き父であると思われている
(あるいは、思われようと愛想を振りまいている)

③些細なことで突然怒り出す

④自分は社交的な生活を送るが妻(夫)が交友関係を広げたり
仕事をしたり外出するのを嫌がる

思い当たる点があれば、あなたの夫(妻)もモラハラかもしれません。
 
モラハラの被害のもっとも深刻な点は、モラハラ夫(妻)が「お前が悪い」と相手を攻撃し続けることで、被害者自身が、自分のことを認められなくなり、正しい判断を下せなくなることです。被害者の方の心が本当に病んでしまうのです。

 

このように、モラハラは重大な問題でありながら、これまで、裁判所に伝わりにくく、DVと異なり、慰謝料を請求しても認められないことが多いのが現状でした。
 

当事務所の解決事例

結婚20年、お子さん3人のAさんのケース

結婚当初から、夫より「食わせてやっているんだ」「男を立てろ」、Aさんが入院しても「いまここで入院したら誰が飯をつくるんだ」「馬鹿」「この家が成り立っているのは俺のおかげだ、離婚せず我慢してやっているんだから幸せに思え」などの言葉の暴力を受けてきました。

 

判決の中で、裁判所は、夫がAさんに高圧的に接し、モラハラを行っていたことを認め、Aさんに対し慰謝料を支払うように命じました。これは画期的な判決で、弁護士としてもとてもうれしく思ったことを覚えております。
 
「自分さえ我慢していれば」と思って、モラハラを我慢し続けていると、加害者の言葉や態度の暴力はますますエスカレートしていきます。あなた自身のためにも、お子さんなどご家族のためにも、我慢し続けることが最善の方法ではありません。

 

もしかして、これはモラハラ…?と思われたらどんな些細なことでも構いませんので、まずはご相談下さい。