【解決事例】夫のDVにより50代夫婦熟年離婚。200万円の財産分与の提示から800万円に増額できた事例

夫のDVにより50代夫婦熟年離婚。200万円の財産分与の提示から800万円に増額できた事例

ご依頼者情報

・依頼者:50代女性
 長年夫からの暴力がありました
 5年以上前に家を出ています

・相手方:夫
・子供:30代

ご相談背景

夫より別居から5年以上経過しているため離婚したいという調停の申立てがありました。しかし夫が裁判所に提出した書面には、夫からの長年の暴力について全く記載がありませんでした。
ご依頼者様は過去弁護士に相談したことがなく、別居している際も夫から生活費をもらっていなかったため、本人の希望はDVを認めることと、遡及的に過去5年間の生活費を支払ってもらうことでした。

ご相談内容

夫からの調停での提案はこれまでの生活費・財産分与・慰謝料全て込みで200万円で離婚をしてほしいというものであって、調停中、200万円から全く増額されなかったため調停を打ち切り、裁判にしました。
当事務所の戦略としては、暴力の証拠があったためDVの慰謝料請求や過去5年間の婚姻費用、財産分与の請求をしたいと考えていました。
DVの証拠として、20年前のあざの写真がありましたが、DV被害者はDVが日常になっていることもあり、証拠を残すことが少なく、今回の場合も証拠が少なく、立証が難しい可能性もありました。

そこで、お子様が成人しており30代以上でしたので、お子様から話を聞いて暴力の実態などの状況を聞き、証拠としました。お子様も母親のために力になりたいと言ってくれていました。

※今回はお子様が成人しているため、DVの実態を聞くことができましたがお子様が幼い場合は、難しいため、DVの証拠を小まめにとることが重要です。

ご依頼の結果

夫が財産(預貯金)を隠していたこと、退職金の額も減額して提示されていたので正しい預金額・退職金額を調査し、財産分与額を計算し直しました。
婚姻費用請求の調停の申立ても行い、月8万円の生活費を離婚成立まで得られることになりました。

ご依頼者様が離婚を急いでいなかったため、和解交渉で粘り、財産分与・慰謝料800万円獲得でき、和解できました。また年金分割も得られることになりました。
夫はDVを最後まで認めず謝罪しませんでしたが、金額面でみれば多額の慰謝料を獲得することができました。

事例解決のポイント

婚姻費用を早期に決め、長期化しても、ご依頼者様の経済的負担が少なくなるようにしたことがポイントとなりました。
夫から出されていた財産資料を弁護士が丁寧に確認し、漏れや隠匿財産がないかのチェックを行ったことで、適正な財産分与を獲得でき、200万円の提示から600万円増額の800万円で決着できました。